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海彩テラスの想い

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海彩テラスにかける想い

海彩テラスができるまで

インタビュー記事



海彩テラス熱海/オーナー  
 松本 真理

薬剤師歴30年。在宅療養支援薬局を起業。

2020年春に海彩テラス熱海本館をリニューアルオープン。一年足らずで人気宿に成長。薬剤師を引退して施設運営に専念する。

2023年秋、海彩テラス熱海別邸をオープン。

2024年春、別邸に海彩天空SPAオープン。西洋医学とは違ったアプローチとして、自然豊かなロケーションを活かしたウェルネスプログラムを始動。

画家×挑戦者の翻訳者 
 大野 幸子

理念コピーライター/ココロイキ代表 「挑戦者のココロイキ」編集長。

挑戦者の翻訳者として、事業家のあふれる想いを、理念 / 社名 / 商品名として言語化 2年で58社の制作実績。

2020年3月からは「内なる対話を引き出すアート」をテーマに
アーティストとしての活動を始動。

海彩テラス熱海別邸の館内アートも担当。
 


はじめに

今回は、海彩テラス熱海がなぜ誕生したのか。

その誕生のものがたりを、オーナーである松本氏と、理念コピーライターである大野氏の二者による対話を、HPという場を借りて載せさせていただくこととなりました。立案、記事作成、編集は大野氏の手腕によるもの。

これまで、海彩テラス熱海に泊まって頂いたことのあるお客様方にとっては、より一層その思い出の意味を深めてくれる記事となってくれるはずです。

海彩テラス熱海に足を踏み入れたことのないお客様方には、写真では伝えられない、この宿泊施設のきらりと光る、特別な部分をお届けできれば幸いです。


海彩テラスにかける想い 

記事/大野 幸子

 

「海彩テラス熱海」は、オーナーである松本さんが大切に大切に営んでいる場所。

聞けば聞くほどあふれる想いに胸を打たれるのですが、松本さん曰く「なかなか自分では上手にお伝えできなくて...」とのこと。そこで今回は「挑戦者の翻訳者」として、経営者の想いを言語化することを生業にしている大野が、松本さんの想いを聞いてお届けすることにしました。

 

既にお泊まりになったことがある方は、海彩テラスの居心地よさの正体に納得する。

宿泊を検討している方は、「滞在するならここ!」と心動かされる。

 

そんな記事になればと思っています。この記事を読むことで、海彩テラスでの滞在がより味わい深いものとなりますように。

 

大野(聞き手):松本さん、こんにちは。本日はお時間いただきまして、ありがとうございます。今回のインタビューは、松本さんの想いを聞いて感動した大野が、「ぜひ記事にさせてください!」と申し出て実現の運びとなりました。松本さんおよび海彩テラスのいちファンとして、本日お話をお聞きできることをとても楽しみにしています。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

松本(話し手、海彩テラスオーナー):こちらこそ、先日は海彩テラスにお越しくださりありがとうございます。あの時の出会いがこのような形となり、ご縁に感謝しております。こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。

大野:早速なのですが、今では海彩テラスは本館と別館の2軒を運営なさっています。先に始めた本館は、わずか1年少しでなかなか予約のとれない人気宿となっていますが、始めたきっかけはなんだったのでしょうか。

<画像:海彩テラス熱海本館>

松本:これを話すと少し長くなるのですが、大事なことなのでお伝えさせてください。私は元々関西出身で、結婚で神奈川に参りました。実家も、結婚した夫もサラリーマンでして、まさか自分が宿泊施設の運営をするなど、夢にも思っていませんでした。本館をオープンしたのは今から3年前の2020年の春。ちょうどコロナの時期。本格稼働し始めたのが1年半前となります。実は私はもともと薬剤師なんです。25年ほど薬剤師として働いていました。仕事に誇りを持っていなかった訳ではないのですが、仕事柄「正確さとスピード」が求められる毎日。そんな自分をまるでロボットのように感じることもありました。また、薬を長年服用しても回復しない患者さんも多くいらっしゃり、西洋医学の限界も感じていました。その頃から、東洋医学などの代替医療の勉強なども始めた次第です。

子育てもひと段落した頃、本当はそっち方面(東洋医学など)での起業を考えたのですが、難しさを感じ、在宅療養支援薬局という形で起業いたしました。一人一人と丁寧に向き合うことができ、感謝もされ、大変やりがいを感じていました。しかし在宅医療の対象となるのは、脳梗塞やガンに罹患し、治る見込みがない方が中心で。亡くなる形で見送ることも多かったのですが、関わりが深い分悲しみも大きく、心の負担も大きくなっていきました。天職だと思って働いていたのに、もしかしたら一番向かない職業だったのかもしれない...とも思ってしまい。

 

そんな心のやり場のなさを癒すように、毎週のように熱海に通い、心の状態を保っていました。あまりに頻繁に通うものですから「別荘を買ってしまおうか!」と思って手に入れたのが、今運営しております海彩テラスの本館です。入った瞬間に目の前に広がった景色に、すっかり心が奪われました。

そうやって毎週通ううちに、自分が元気になれることを実感していきました。そこで、在宅医療で関わっている患者さんをお連れしたい!と思い、お子さん含めて親子でお越しいただきました。すると、普段はいがみ合うことも多かったお二人だったのですが、宿泊して朝日を見たら、お二人とも笑顔になられて。。。すごく仲睦まじい様子で帰っていかれたのです。私はその時に「やっぱり自然の力ってすごい!!」って感激しました。「感動する」という心の動きが、何よりの特効薬になることを実感したのです。そんな場所を私一人で独占したら、バチが当たるのではないか。そんな風にさえ思えて、1年半かけて在宅医療のお仕事を整理しながら、オープンに向けて動いていきました。

 

大野:もう、このお話を聞いただけで松本さんの想いが胸に迫ってきて...ここでインタビューを終えてもいいのではないかと思うほどの濃密さを感じています。建物の随所に、「みんなで分かち合いたい」という松本さんの愛情がしみ渡っていることを感じます。そんな海彩テラスを本格稼働して今1年半ですが、運営されている中での喜びや、嬉しいのはどんな時でしょうか。

松本:嬉しい瞬間はいろいろあるのですが、「また来ます!」と言ってくださったときですかね。そして実際にまた訪れてくださった時には、ご両親やお子さんやご友人など、大切な方を連れてきてくださったり。「本当に気に入ってくださったんだな...」と胸があったかくなります。

あと嬉しいというか大変ありがたく思うのは「長く続けて欲しいから」とおっしゃって、お掃除をして帰ってくださったり、壊れているところがあれば修理して帰ってくださる方がいらっしゃったり。みなさんがこの場所を「自分ごと」のように思ってくださっていて、どんどん場所の気もよくなっています。

大野:えぇ、本当にいいお話ですね...(涙)みなさんが過ごした幸せな記憶が、場にふり積もっていってるんですね。運営する中で松本さんは、どんなことを意識されていらっしゃいますか。

 

松本:「気持ちいい」とか「心地よい」といった心の動きを大事にしています。最初に「自然が特効薬」という話をしましたが、そういった自然を心から感じられる環境づくりを、少しでもできればと思っていて。

例えばベッドシーツなどのリネン類も、ホテルのようなピンとはったものではなく、洗いざらしのTシャツのようなセレクトにしたり。羽毛布団もシャカシャカするものではなく、身体にふわっとフィットするような素材にしたり。

あとは少し非常識かもしれないですが、本館ではリビングにベッドマットを置いたりしています。そこから空や海がよく見えるので、寝っ転がって見ていただきたくって。本館の方は玄関から入った瞬間に海が見えるのですが、それをできるだけ遮らないように改変したり。

温泉につかったとき、朝日を見た時に心がほわーーーーっと解放されるような。気持ちが上向いて、どんどん幸せを感じられるような場所づくりを心がけています。

<手前は本館リビングにあるベッドマット仕様のソファ> 

<本館の温泉からの景色>

大野:うーん、松本さんのお話を聞いただけで、その感覚を追体験できるような臨場感を覚えます。別館もすばらしいですが、本館にもぜひ泊まりたくなりました。松本さんは追加で別館も手に入れられましたが、どんな背景がおありだったのでしょうか。

 

松本:そうですね、本館をご利用いただく中でお客様の要望に応えられないことが出てきまして。例えば定員は6名までなので、人数の関係でご利用できなかったり、大型犬は受け入れられなかったり。車も2台以上とめられずに路駐になっていたのも私の中ではストレスでした。だからもっと受け入れ人数が多く、大型犬も走り回れて、車も複数台とめられる。そんな場所がないか、と探していました。当時から今の別邸に目をつけていたのですが、とても買えるような予算ではなく。一回諦めたのですが、次に出会った際に流れるようなご縁があり、取得することができました。

<別邸外観>

大野:お話を聞いていると、松本さんの純度の高い願いがあったから、こうやって別館とのご縁もあったことを感じました。別館は、かなり力を入れてリフォームされたとのことでしたが、意識したことや工夫されたことはありますか。

 

松本:この物件に手を入れようと思った際、ある一級建築士さんがこの物件を見てくださったんです。私はその時言われた言葉が忘れられなくって。

 

大野:どんなお言葉だったんですか?

 

松本:「この物件は、誰もが望んで手に入れられるものではない。そんな物件とご縁があったのなら、ここを生かすのはあなたの使命ですね」という言葉でした。

 

<別邸リビング>

大野:おお、それはなかなかズシンと来るメッセージですね。

 

松本:はい、だからといってベースの想いは何も変わらないのですが、いつもどこかで心にとめています。基本思想は本館をつくったときと同じですが、ロケーションであったり、もともと持っている建物の良さを生かすようなリフォームを心がけました。別館にはたくさんの窓があるのですが、その一つ一つが移りゆく絵画のように美しくて...。一度見たら忘れられない眺望を、ぜひぜひ刻一刻と味わっていただければと思っています。

 

大野:そうですね、本当にはじめてお伺いした際に感じたのは「心がふっくら」する感覚でした。すごく大きな豊かさが心に流れ込んできて満ちるような感覚がありました。本館はもちろん、別館を利用する際に、どんな風にすごしていただきたいですか。またどんな場所になってほしいでしょうか。

 

松本:私が、この場所もそうですが、人生を生きる上で大前提にしている想いとして、みんなが笑顔があふれ、幸せに暮らせればいいなという考えがあります。海彩テラスに、家族や親しい仲間と訪れて、共有した感動や楽しかった想い出は、いつまでも心の中に残ります。

私も、子供達が大人になって独立しても、大好きだったわんこが死んでしまっても、一緒に行った楽しかった旅行の想い出は、ずっとずっと忘れません。今でもその時の子供達の楽しそうな笑顔やわんこがそのまま映像として思い浮かびます。

心に残る大切な想い出を、この海彩テラスでたくさんつくっていただけたらいいな、と思っています。大切な方達への愛情を感じ、再認識する場になったら良いですね。

 

その前提が満たされればとかく十分なのですが、もしプラスアルファということがあるとすれば、いらっしゃる方の「転機」になれば最高だと思っています。人間の能力にはそんなに差はないと思っていて、大事なのは気の持ち方なんだと思います。この場所はやっぱり圧倒的な自然の美しさや力を感じる場所。その後押しを受けて、勇気や活力が湧いてくる。そんなきっかけになれば、こんなに嬉しいことはありません。

大野:なりますなります。松本さんの願いが満ちているこの場所にくれば、自然と想いの相乗効果で、必ずや素敵な思い出が育まれていきますね...。

松本さんはこの別館の方で、もうすぐウェルネスプログラムを始められます。このプログラムに懸ける想いもお聞かせいただけますか。

 

松本:冒頭でこれまでのキャリアについてもお伝えさせていただきましたが、「本当に無駄なものって何もない」ことを感じています。薬局に勤めたこと、在宅医療で関わったこと、薬膳や漢方などの東洋医学での学び...。今回のプログラムに全て繋がっていることを感じています。

ウェルネスプログラムは、いい意味で思考停止になっていただき、場所やプログラムに身を委ねていただくことを意図しています。そうやって委ねていただく中で心や身体がほぐれ、心身ともに健康になる後押しができればと。それを、私が惚れ込んだこの環境の中でやっていただくからこそお渡しできる効果があると思っているんです。

まずはデイプランから始めますが、ゆくゆくはもう少し長いバージョンを開発したり、お料理などもアップデートしていき、私が当初より願っていた心からの健康に貢献していきたいと思っています。

大野:松本さん、これからの展望含めてお聞かせくださりありがとうございました。最初は話すのが苦手...とおっしゃっていましたが、なんとこのインタビューは5000文字にもなる長文のインタビューとなりました。お話を聞いている中で、私も何度も鳥肌がたちました。私の鳥肌は「その方が自分の使命に生きている瞬間」に反応するセンサーのようなものでして。松本さんの人生とも大きくつながるこの場所のお話だったからこそ、だと思います。別館もオープンし、松本さんの願いがこれからもますます世界に広がっていくことに、私も確信しかありません。また、この施設へのリピートが多いということも大いに納得できるエピソードばかりでした。ますます愛されていく海彩テラスのこれからが本当に楽しみです。1年後など、またぜひインタビューさせてください。本日はお時間いただきまして、誠にありがとうございました。

 

松本:私も、こうやってお話させていただく中で、改めて自分の願いや想いを人生とつなげることができました。別館の方もまだまだ始まったばかり。多くの方にとって思い出深い場所にしていきたいと思います。こちらこそ本日はありがとうございました。

 

取材日:2023年11月

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